日本にクルトワは居ない…それを痛切に感じさせられた。

ベルギーとの対戦。キックオフからイイ入りで試合に入った日本だが、10分ほどで日本のビルドアップへ対応されるようになり(1トップの大迫に対して、3バックのベルギーは必ず2人行くようにしたし)前半はほぼ防戦で終了。惜しい攻撃は2つほど。
後半立ち上がりに、柴崎の素晴らしいスルーパスから原口が決めて先制、立て続けに香川の巧みなボールキープから乾がゴラッソを決めて2点リード。もちろんそのままタイムアップまで行けるとは思わなかったが、最後のアディショナルタイムの逆転ゴールを含め、残り20分間で3失点で敗戦。

実は私の予想は(予想というより願望かもしれないが)2点先取して1点返され、終盤にベルギーのディフェンスが動けなくなったところで香川が相手を手玉にとるようなステップからコロコロと捻じ込んで3-1になる、、、というものだったんだけど、だからアンラッキーなようなヘッド(あれは折り返したボールだよな)で1点返されても特に慌てはしなかったんだが。
ま、そのような風に、ベルギーには勝てる、勝つチャンスがあると思っていたんですよ。
ただ、試合中からずっと感じていたのはゴールキーパーの厳然たる差ですね。失点そのものは、川島のミスというわけではないかもしれないが(パンチングが飛ばなかったヤツを除いて)飛び出しもない(ゴールラインに引っ込んでるし、ゴールエリア内しか出て来ないし)キャッチングも危ない、パンチングも下手、ポジショニングやステップが明らかにアレ、、、ということで、ベルギーのゴールキーパーのクルトワとは大きな大きな差が。だからベルギーはフェライニも投入してパワープレイに出てからは、アザールあたりも慎重にピンポイントで合わせることを狙った、スピードの速くないクロスを連発しておっただろ。あんなん、ゴールキーパーがアレだからですよ。見切られている。

日本チームは実によく戦ってくれたが、最終ラインも大いに奮闘したが、この失点の多さではどの海外メディアからも守備に問題があると言われても仕方ない。それはゴールキーパーだけに要因があるわけではないが、しかしやはり、ゴールキーパーは大きな要因だと考えます。

原口のゴールは、来シーズンはハノーファーで「10番」を付けるんだから今大会で1ゴールでも…と思っていただけに、よかったなぁ~というところ。あれも、右に持ち出して追いかけてくるディフェンダーから遠い所にボールを置いて、次の瞬間にゴール逆サイドに蹴り込んだファインゴールだった。相手ゴールキーパーはクルトワだよ。
乾の無回転ミドルもゴラッソ。ルーズボールを拾った香川の巧みなテクニックからの落としだったが、このチームはフィニッシャーは乾だったんか??と思うくらい、香川はフィニッシュしないな。もちろん香川はこの試合でも、両チームを通じて最長の走行距離だったし、ギャップにポジションをとって大いに技術を発揮してリンクマン役を果たしていたんだが、もう少しフィニッシュを狙って欲しかったな。「10番」だろ。

2-2での最終盤、本田と山口蛍を投入したことは、ベンチワークとしては間違ってないと思う。90分で勝負を狙ったんだろ。実際、本田が惜しい場面が幾つもあったし。山口蛍については、柴崎との交替だったが、何故に柴崎を下げたのか…という意見もあるだろうが、この試合は序盤からガス欠気味だったし、イエローももらっているし、ベルギーはゴリゴリ来るし、交替は間違っていないとは思う。ただ、その交替カードが山口蛍しか居ないっていうこと。実際、アディショナルタイムのカウンターでの失点は、コーナーキックをクルトワがキャッチしてからのスローで始まっており、デ・ブルイネのドリブリングをリトリートだったのか棒立ちで(リトリートは間違っていないかもしれないが、リトリートするにも…というところはあるし)それよりも、その後の戻りのギアがあれじゃぁ、役に立たなかったと言われても当然だろう。

そんなこんなで、実に惜しい試合。惜しいというより、もったいない。勝てた試合…ではなく、勝たなくてはならない試合…だった。残念。
ドタバタで準備不足で臨んだ今大会、多くのスタッフも含めて持てる総力を結集して実によくやってくれたと思うが、それだけに残念。。。

それにしても、ゴールキーパーは日本の最大の弱点。各国ともゴールキーパーの能力がどんどん向上している中、このポジションをなんとかしなくては、今後もベスト8への壁を突破することはできないだろう。ゴールキーパーだけの問題ではない、としてもね。

| trackback (0) |

この記事のトラックバックURL

http://www.ladyweb.org/people/koh/blog/tb.php/2954

トラックバック

▲ページのトップへ

CALENDAR

  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30     

<<前月 2024年04月 次月>>

Back Number

これ以前の記事はこちらから

Recent Trackback

Profile

▲ページのトップへ