確かにこんな守備力はJリーグでは見られない…

スペインのバレンシアのスカウトが、お忍びで(?)Jリーグの視察に来日していたそうで。

特に獲得する選手の視察というわけではなく、Jリーグのレベルなり現状を実際にスタジアムで視察しに来たらしい。実に興味深いコメントをいろいろ残してくれている模様だが、その中でも目を引いたのは、1対1での局面プレーやアグレッシブさの不足とか、ボール回しが安全優先でチャレンジやイマジネーションある攻撃が少ないとか(…全て私の拡大解釈表現です)そういう攻撃面でのコメントもさることながら、守備における緩いプレッシャーとか守備の甘さの方。
ちょうどヨーロッパリーグ(チャンピオンズリーグと並ぶヨーロッパのカップ戦)のファイナル、チェルシーVSベンフィカを見る機会があったので、特に守備面でのそういう指摘を強く実感するとともに、このレベルの戦いにおいてはJリーグはまだまだ全然クラスが違うとしか言いようがない感を持った。特にチェルシーの守備。
この試合、スコアが動いたのは後半で(後半に3ゴールが生まれた)前半はスコアレスだったのだが、むしろ前半が見どころ多く。ベンフィカは豊富なタレントを要する攻撃力…個々の選手は個人技術ならびに個人戦術に長け、それがシンクロした素晴らしいコンビネーションも発揮され、実にイマジネーション豊富な攻撃。4-2-3-1のフォーメーションのようだが、1トップに特に2列め両サイドが絡んでさらに両サイドバックがオーバーラップして絡んでくるという、なんともモダンな(ある人はローリング攻撃とか表しているみたいだが…なるほど)攻撃。それに対してチェルシーは一見、防戦に追われている感はあるものの、それが実は見事な守備力で対抗。危険な位置でもボールホルダーに対して囲むようなプレスをかけ(それがまた角度といいタイミングといい素晴らしい…)決定的なシュートやパスを出させない。最終ラインより前の選手の見事なプレスバックでの潰しやカットやルーズボール処理もあり。ゴールキーパーと最終ラインの間に速いボールを通されても、落ち着いて防ぐし捌(さば)く。いや~実に高度な守備能力。一方のベンフィカの守備は、こちらも激しく堅い守備を見せるが、チェルシーの比べると選手個々の能力による守備ブロックで(かと言ってチェルシーがそれを突破しそうにはなかなか見えなかったのだが…)その対比が非常に面白い、実に濃密な前半だった。当然、ただはね返すだけの守備なんかじゃない。
確かにこんな守備力(というか守備文化だろうな)が醸成されていくには、あと何年かかるだろうか。そうなればワールドカップでコンスタントにベスト8(グループステージを突破してベスト16はよほどのことがない限り盤石)のクラスに到達できるんだろうが…守備文化は醸成されづらいから、、、日本の指導者もまだまだ全然わかっている風がないし。こりゃぁ相当に難しそうだな。

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