U-16…選手交替とシステム変更で見事な勝利だったがメキシコの身体意識なり身法には何十年かかっても追いつけない感。

仙台で行われているU-16インターナショナルドリームカップは本日が最終戦。韓国に3-0、ウルグアイに4-0で迎えた第3戦はメキシコとの対戦。
アンダー世代に限らずフル代表も何度も悔しい思いをさせられているメキシコだが、この試合でもメキシコの巧みな身体の使い方に苦戦。思うようにボールをキープできず、苦しいパスを展開し、メキシコに易々とビルドアップを封じられる展開。
これをテレ朝チャンネルの実況中継で松木安太郎氏は、身体の使い方の上手さ…とか、日本をよく研究している…とか評していたが、もちろん間違いでも的外れでもないと思うが、単純にそう片づけていてはダメなんじゃないかと。
身体の使い方については確かにそのとおり上手いんだが、そこに存在するのは根本的な身体意識の差であったり、身体の根幹的な練られ方の差なんではないか。
それがあるからして、日本選手とのデュエルでも有利(優勢)に運べるし、自身のボール扱いにも余裕が出るし、味方同士のカバーや連携やプレスといった動きの質にも(例えば「決まり事」を必要以上に仕込まなくても選手のリテラシーの範囲で)余裕をもって可能になるし、日本のパス回しやビルドアップへの先読み対応ができる、、、そんな風に感じるんだな。

それって昨年夏のオリンピック直前のスペイン戦、本大会でのメキシコ戦でも正に同様なことを感じた次第。その時は身体運動科学の専門家の御方から試合観戦中にそういうメールが来たりした、、、曰く、戦術云々の前に身体意識に差があり過ぎる…と。
これって、今現在やっているような日常のトレーニングでは絶対向上しない類のことと思われ、身体能力(それって単純な強度や筋力のことではない…)の練り方を変える、、、身体の仕組みを変える、、、そういうことから考え直さなくてはならないんじゃないか。
だから、何十年も経っても追いつけないんじゃないか、、、っていうのは誇張でも何でもない。

アンダー世代の某監督が、チームづくりの方針として強度を求めたいというようなことをコメントしたらしいが、そのコメントを聞いた時にまず大きな違和感。
強度って何を言いたいんだ??
ハードコンタクトか???
確かに日本選手はそうなってきているよね。インテンシティ高く。
だけどそれでデュエルに勝てるようになると思ってんだったら、それは笑止千万…というところだ。
むしろケガするよ。それに選手寿命が短くもなるよ。
とりあえずそれで戦えても、90分持たないし何試合も通用することはありえないよ。

身体の根幹を練る鍛錬、身体を作り変える鍛錬を、本気で取り入れてはどうなんだろうなぁ。。。
ま、日本の「さっかぁ」(サッカー)指導者においてゼッタイありえないけどな。

なお、このメキシコ戦は後半立ち上がりに2トップの一角を下げてシャドータイプを投入。フォーメーション・システムを変更して、それがまんまと功を奏して2ゴール奪って快勝。
素晴らしいベンチワークであった。
だけどそれで、このエントリーでブーたれていることが無かったことになっちゃうのはなぁ。
日本人って、そういう淡白というか表面的、皮相的なところがあるから。
それと、このU-16を見ていて感じたんだが、U-16においてすら、「9番」にシュートをさせないチームだなぁ…と。
ま、メキシコ戦の2ゴールめは見事な「9番」の役割の選手にフィニッシュさせたゴールだったけどな。
あと、後半立ち上がりの選手交替時に松木安太郎氏が「セカンドトップ」「シャドー」(を入れて…)という表現を用いているのに、テレビ朝日のアナウンサーが「トップ下」と言い換えてしまう。
もうさ、セカンドトップとかシャドーって言葉、覚えませんかね。

あ、いろいろ書いたけれど今回のU-16の戦いぶり、内容、パフォーマンス自体に文句はなく、全3戦、たいへん楽しませていただいた。今後がとても楽しみだし、大いに期待しています。

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