LADYWEB　でも、ボローニャは中田に行ってほしくないでしょうね。

KOH先生　そりゃそうですよね。やっぱりアジアの国に試合に行くというのは移動が大変ですからね。ケガをして帰って来られても困る。選手に給料を払っているのは所属クラブですからね。ただワールドカップ予選が行われる日はインターナショナルマッチデイなので、クラブは選手を出さなければいけない。頻繁な移動でコンディションを崩しても困るので、だからコンフェデレーションズカップやアジアカップには来なくていいと思うんです。

アジアカップも今年あるでしょう、７月に中国で。アジアカップはヨーロッパ選手権と同じく４年に１度開催されるんですけど、今回はワールドカップの一次予選をホーム＆アウェイで長い期間かけてやると決まっていない時に先にスケジュールを決めちゃったんで、ワールドカップ一次予選をやってる間にアジアカップやるという、ヘンなことになっちゃったんです。こうなるとアジアカップなんて、何の意味もないですよね。で、アジアカップのグループリーグがまたオマーンと一緒（笑）。

LADYWEB　アジアカップに優勝したらコンフェデに出場できるだけですか？

kOH先生　国際的な意味としては、基本的にそれだけといってもいいでしょう。ま、出場するからには上位進出したいですけど、ワールドカップ予選を勝ち抜いてワールドカップ本大会に出る価値からすると雲泥の差ですよね（笑）。

今年、ポルトガルでヨーロッパ選手権が開催されるんですが、ヨーロッパ選手権はこれでまた非常に面白いです。ある意味ワールドカップより面白い、クオリティ的にはワールドカップより上です。ワールドカップ以上の面白さといったときに、クラブの大会はヨーロッパ・チャンピオンズリーグだとしたら、国別の大会だったらヨーロッパ選手権。

LADYWEB　ところで日本代表はどうですか？

KOH先生　戦力は充分だと思うんですけど、ちょっと雰囲気的にマズイんじゃないかと。まず２月18日のオマーン戦ですが、普通にやれば３対０ぐらいで勝てるんです。80％ぐらいの確率で勝利は動かないと思うんですが、何が起こるかわからないのがサッカー。

日本はスケジュール的に11月一杯までＪリーグをやっていて、そこでシーズンが終わりならいいんですけど、日本のサッカーの風物詩みたいに１月１日に決勝戦のある天皇杯全日本選手権があるんですね。あれはあれで伝統のある大会なんですが、選手はそれに続けて出るわけです。去年は天皇杯の前に東アジア選手権もありましたよね。休むひまがないわけです。今ようやく短いオフ明けといったところです。休息は当然必要なんですが、十分に休養がとれたのかどうか、またオフ明けすぐの時期のコンディションがいいかというと、よくないですよね。モチベーションも。

で、オフが明けてすぐに一次予選で最大のライバルであるオマーンとホームでやらなければならないというのは、あまりありがたくないんじゃないですかね。チームづくり以前に、選手ひとりひとりのコンディショニングができていない。こういうのはイヤですね。

同じように、アテネ・オリンピックの最終予選が３月にありますよね。これはさっき言いました２セントラル方式で行われます。UAEでまず３試合やって、それも中１日で。そのあと日本で中１日で３試合やるという方式です。日本以外は全部中東の国のグループなんでそういう形になったようですが、短期勝負ですね。

また、この時期も中東は暑いですからコンディションづくりが大変です。寒いところから暑いところへ行くのはきついですね。発汗状態がよくない。で、発汗状態をよくしておかないと疲労がたまりますよね。だから、けっこうヤバイですよ。