LADYWEB 2月18日から2006年のドイツ・ワールドカップのアジア予選が始まりますよね。
KOH先生 アジア一次予選ですね。初戦はホームでオマーン戦です。一次予選で日本が入ったグループはオマーンが対抗馬なんで、初戦から大事な試合になります。本来はどうってことない相手なんですけれども、ワールドカップ予選というのは一次予選であれ最終予選であれ、何が起こるかわからないんですね。ある種の戦争ですから(笑)。 オマーン戦はホームですから普通にいけば2点差、3点差ぐらいで勝つはずなんですけど、わからないですよね。1対1のドローとか(笑)。前半の立ち上がりから攻めまくって1点も取れずに、前半30分過ぎにフリーキックを頭で合わせられて先制点を許すとかね(笑)。で、一生懸命攻めてやっと追いつくと。そういうこともあり得ますよね(笑)。怖いけれども楽しいですよね、ワールドカップ予選は。1998年のフランス・ワールドカップの予選のときもね、途中でもう、本当に駄目かと思いました。ホームでUAEに引き分けたとき、これで(本大会に)行ける確率は30%なんて言いましたもんね、私。そういうジェットコースター的なスリルを味わえるのが、ワールドカップ予選ですね。 LADYWEB 一次予選からヨーロッパ組を呼ぶのでしょうか? KOH先生 呼ぶんでしょうね。ワールドカップ予選はヨーロッパでも南米でも、世界中でメインの国際試合なんで。つまり、アジアカップとか東アジア選手権なんて、はっきり言ってどうでもいい。サッカーの世界では、ワールドカップ予選とワールドカップ本大会こそが超マジな場であって、それ以外の大会は、コンフェデレーションズカップも含めて、それで優勝しようがどうってことないっていうか…。まあ、ヨーロッパ組を呼ばなくても一次予選は全勝で抜けていただきたいんですけどね。 今度アジアでは初めてなんですよね、ホーム&アウェイで長期間の予選をやるのは。今まで一次予選とかは、フランス・ワールドカップ予選のときもオマーンと同じグループだったんですが、あのときは「オマーンラウンド」、オマーンでまず総当り戦をやって、次に「日本ラウンド」、日本で総当り戦を行うという2セントラル方式、いわゆる2か所集中開催という形でやったんですね。で、今回から、一次予選からホーム&アウェイ方式になったんです、長い期間かけて。ですので、2月18日に万一ホームで負けても、バタバタすることはないわけで。10月にアウェイですがもう一度オマーンと戦うわけだから、そこで勝てばいいんです。 そういう面ではホーム&アウェイ方式というのは、本当の地力が表れるわけです。途中で中心選手がケガをすることもあるでしょう。並行して各国リーグ戦をやっているわけで、たとえばワールドカップ予選の試合の前の週のリーグ戦でケガをすることもあるわけです。そうするとバックアップでどんなメンバーが充実しているかが大事ですし、本当の地力の勝負になるわけです。 LADYWEB 毎回、日本と相手の国との行き来になるわけですね? KOH先生 そうですね。今まで一次予選からホーム&アウェイ方式をやらなかったというのは、アジアは広いので往復が大変ですよね。中東まで行ったら地球を半周するくらいあるわけですから。そういうこともあったと思いますし、やっぱり中東諸国と韓国や日本を中心とした東アジアの諸国と、どうしたって自分たちを有利にしたいので、駆け引きも激しかったわけですね。今も駆け引きはすごいんだと思いますけど、一応、世界標準であるところの、ある一定期間かけて、毎月、あるいは2か月に1回くらいの割合で、ホーム&アウェイでやっいこうと。そういう意味ではアジアサッカー連盟(AFC)も進歩かもしれない。逆にいうと、余計何か起こるかわからなくなってきた。ぶっちゃけた話、中田も小野も、中村俊輔も稲本も出られない時もあるかもしれないわけです。 |