イスラエル編〜第6話

皆さん、「シャッバト、シャローム!」

と、これは毎週、土曜日、ユダヤ教が定める休日・安息日の挨拶の言葉です。イスラエルでは今でも公休日は土曜日。だから仕事初めは月曜日ではなく日曜です。実は私、ライター業以外にも定職があるもので、この原稿はいつも土曜日に書くことが多いのです。で、こんな挨拶をさせていただきました。この言葉本来は「休日、楽しんでます?」といった意味合いですが、私は「また週末にこんにちは !」と、使わさせてもらいました。

ところで、今回のレポ一トはレジャー編。どこのキブツでも、だいたい月に一度程度、前述のシャバットの日に、ボランティアをトリップに連れて行ってくれるのです。しかも費用は全部キブツもち。ボランティア自身からの持ち出しは一切必要なし。必要だとすれば、プライべ一トのお土産代ぐらい。

盛りだくさんのタダ・ツアー!

ボランティアトリップにもいくつか種類がある。月に一度あるのが、通称スモールトリップという日帰り旅行。近くの観光地にバスで行ったり、1日ハイキングをする程度。これに対し、通称・ビックトリップという3ヶ月に一度ぐらいにあるツアーは、2泊から4泊がかりで遠出する、まさにビッグな旅行。各キブツやまた、季節によっても行き先やスタイルはさまざまだが、とにかく泊りがけの旅行にタダで行けるのは実にウレシイ。

私はなんとラッキーなことに、キブツ着の翌週には、もう3ヶ月に一度のビックトリップにビンゴ! それも何ともゼータク ! キブツ・ヤクームでは1〜2年に一度あるかないかのビックビックトリップ、6泊7日のツアー。行き先は聖地エルサレムから南端のリゾート地エイラットを通り、国境を越えエジプト領のシナイ半島に入り、シナイ山にまで登って日の出の御来光を拝見して帰ってくるという、何とも崇高なもの。

というのも、このルート旧約聖書にもあるように、かつてユダヤ人が出工ジプトの際、実際人々が歩んだルートをたどる旅。あのモーゼが十戒を受けたというのがこのシナイ山の山頂なのです。

工場でのティータイム。キブツでは兵士も働く。


部屋を掃除するスイス人女性のボランティア。


キブツでも芸術を愛する人がいる。オブジェを作っている。