たかが草むしり、でも、これだけを一人でやるとなると結構な重労働。中腰のまま一日中(実質は半日ですが)はけっこうキク。ヨッフィおじさんは、私がはじめると自分の仕事があるようでプイとどこかえ消えてしまった。あとは私ひとりだけ。6面もある広いフィールドの片隅でひたすら雑草をひっこ抜く。さすがにこれは何の国際性もなし。しかし、これも日々の糧を得るための貴重な仕事と思い、とにかくひっこ抜く。

しかし、しだいに疲れて、その場で5分ほど休んでも、当然誰もいないから何も言われない。しだいに調子に乗ってくると、抜いて集まった雑草の上に横になって休んでもOK。で、いまやもう時効なので白状しますが、そのうちトイレに行きたくなったのだが、そこからトイレにまで徒歩5分。「ええい」と、草葉の陰で野グソをしてしまった。一物が出てしゃがんで「ホッ」としていると、

イスラエル 野グソしようが とがめなし

と、一句。すると、「日本でもまだ経験のなかった行為を、はるばるイスラエルに来てできるなんてなんとも国際的だな〜あ!」と、妙なことで感心。なんとも爽快になったのですが、これが旅の醍醐味でもあるのかも?!

キブツ・ヤクームの中心にあるダイニングルーム。ここがキブツのすべての中心になるところだか、ちょっと見ただけでは南国のリゾート施設のよう。すべての造りがゆったりしている。

ダイニングルーム内にあるキッチン。400人〜1000人のキブツ在住者すべての食事を作る。まるで学校の厨房のよう。1日3回の食事すべてをここでまかなうので絶えず誰かが作業している。

午前中で仕事はほぼUP

そんなこんなで、4時間ほどたったお昼近く、ヨフィおじさんが、どこからともなく戻ってきた。私が引っこ抜いた草をチラッと見ただけで「OK! OK! ヨッフィ! ヨッフィ!」とそれだけで業務チェックはおしまい。実はヨッフィとはヘブライ語でGOODの意味ですが、それからこのオジサンのニックネームを勝手にヨッフィおじさんにしてしまったのでした。

私の場合はそんな仕事からでしたが、キブツ内のボランティアワークは、そんな野良仕事もあればダイニングルームの掃除や皿洗い、牛小屋、鳥小屋の世話。どこの仕事もとんでもなく忙しいというほどのこともない。適度に楽しみながらやってもOK。最近ではキブツ内の工場でアルバイト仕事のようなボランティアワークも多くなってきましたが、さすがにこれはあまり楽しいものではない。が、それはキブツも理解しているので、ずっと工場労働ばかりさせられることもありません。だから、工場労働にあったってしまった日はしばしの我慢と思えば納得。

それよりも、とにかくお昼か、キブツによって2時ごろまで働けば仕事はおしまい。あとは明朝までずっとフリータイム。いろんなことがたっぷりできる。フリータイムのすごし方はまた次回以降、それでは皆さんレヒットラオート(ヘブライ語でさよならの意です)!

ダイニングルームから歩いて10分ほどいったキブツの外側にはこんなフィールド
があり、トウモロコシ畑などに使っている。真ん中の小屋は農夫をするキブツメン
バーの休憩所。

ダイニングルームの周りはさながらイベント・スペースとしてさまざまな行事に使われる。この日はペサハ(過ぎ越しの祭り)の準備をキブツメンバーの子供たちが中心となってやっていた。