イスラエル編〜第5話

キブツのボランティアは技術援助ではなくて労働力の援助。だから何の資格や技術も必要なし。必要なのは健康な体とやる気だけ。英語力だって必須ではなし。郷に入れば郷に従え。そのうち何とかなってしまうもんだ! とにかく行ってみるべし。

皆さん、マニシマ?
ご機嫌いかがですか? かく言う私ですが、ちょっと病んでいたもので、今回もちょっと更新に時間があいてしまいました。スリハ一(へブライ語ですいません)。

気を取り直して、今回もキブツボランティアの体験談をレポート、の前に、ちょっとウンチク講座から。ちょっと待ってください。レガ、レガ!……と、これがいいたかったのです。レガとはヘブライ語で「待て!」の意味。以前も、この言葉ちよっとふれましたが、この言葉が面白いのは、強調形として日常的に繰り返し使う点。普段、日常会話で使うには1、2回が常識的。しかし、例えば、ダダをこねる子供に対して、親が「うるさい!とにかくもうちょっと待て!」などというスチュエーションでは、怒気とともに「レガ!レガ!レガ!レガ!レガ!」と、下のイラストのように3本の指をつけるジェスチャーと共に使う。手は喋るリズムとともに動かす。繰り返せば繰り返すほど強調系になる。また、忙しすぎて、しゃべるのも億劫なときはただ黙って、相手も見ずに3本指を出すだけの時もあり。

イスラエル人はせっかちな人が多いのか? また、マイペースでそれに動じない人が多いのか、そこかしこでこのジェスチャーはやたら見かけます。私も何度もいろいろな人にこれをやられたこともありますが、実際これをやられるとちょっとムッとすします。が、とりつくしまもないのでスゴスゴと引き下がるしかないですが・・。

みっちり仕事の午前中、だけど!?

と、ウンチクが話がちょっと長くなりましたが、今回も国際都市ダイ二ングルームでのデビュー後からのレポートの続き。

食事も無事済まし、いよいよ仕事も朝食後の本番に。フィールドに戻るとメインの仕事はアボガドの苗の草むしり。長さ100メートル、幅60メートルのフィールドにびっしり並んでいるビ二一ル鉢にアボガドの苗が植えてあり、これを高さ2メートルぐらいの幼木になったら市場に出荷しているようですが、その苗ひとつひとつに雑草がビッシリはびこっている。これをただひたすらむしるだけの仕事。ひとつのフィールドに100個、200個? いやそんなものではないだろう多すぎて数えるのも億劫なほど。しかも、それぞれ成長度が違う、苗のフィールドがあと5つもある。

例によってヨッフィおじさんはあのイスラエル・イングリシュで丁寧に教えてくれる。「ユー・ドウ、ライクディス」といって雑草を引っ張るしぐさ。「バット・ドント・プル・ディス。イッツ・ノット・グッド。OK?」といってアボガド苗の芽自体をひっぱってはいけないと教えてくれる。が、さすがにそれは言葉が理解できなくとも理解できるので「OK、OK、I understand」と私はすぐに仕事開始。

これがアボガドの苗を育てているフィールド。黒いビニールの袋に養分の入った赤土を詰め込み、そこにアボガドの苗を継ぎ木して成長させる。最終的には後ろにある木ぐらいにまで成長する。

地理的に近いことから、ヨーロッパから観光気分でやってくる来るボランティアも多い。写真のスウェーデンから来た19歳の女の子2人組みは自国では普通のOLとか。