イスラエル編〜第1話

ボッケルトーブ、皆さん!

い、いきなりなんだ! 訳のわからんこと書きやがって。 オマエは頭部のボケたオヤジかノ! そう思う人がいるかはどうか判りませんが、とにかくなんのコッチャ? と、首をかしげる人がいるかもしれません。実は、ヘブライ語で「おはよう!」と挨拶したのです。ワタクシ今回から自身の旅行体験記を通じて世界の名所を紹介させてもらうライターのボッケル東武です。ペンネームに由来してまずは、企画の始まりにイスラエルの一日の始まりの挨拶をさせていただきました。

海外旅行全盛の現代。今や世界のどこに行っても日本人が見当たらないことはありません。しかし、一般の人にはまだまだ知らないところもたくさんあるでしょうし、知っていても見所のポイントを知りたい場所もあると思います。私も超がつくほど旅好きの一人です。とにかくこの目で見てやろう! と、“見ずに死ねるかリスト”をつくり、ひとつずつ制服している間にすでに40カ国以上を旅行しました。今後ももっとたくさんの国へ行ってやろっ! と思っています。そんで、ここでは、いろいろな国の見どころを私流に裏の目から見た視点で紹介させてもらいマス。

で、第一回目は、私の貧乏旅行の原点であり、もっとも影響を受けた国イスラエルから紹介します。

エルサレムにある西壁(嘆きの壁)。紀元前300年ごろ建てられた第二神殿城壁の一部分が今でも残っている。その後ろ左端にある金色のドームはイスラム教のエル・アクサ・モクス。まさに複数の宗教の聖地が隣接しているのが一目でわかる。
メノラーという古代エルサレムのソロモンの神殿で礼拝用に用いられていた燭台。メノラーはユダヤ人のシンボルとしてさまざまなところで用いられている。
ユダヤ教は決して国教ではないが、いまでも正統派のユダヤ教徒は西壁(嘆きの壁)に向かって旧約聖書を暗誦しメシア(救世主)の来臨を願う。

「ここは南国の楽園だ!」

16年前、イスラエルに初めて訪れたときに私はそう思いました。
「何をバカなこと言ってんだ!」

数度の中東戦争、湾岸戦争、インティファーダ等々・・・・。ここ何十年、世界の火薬庫とも呼ばれてきたこの国。絶えずなんらかの紛争に巻き込まれているといっても過言ではありません。

「そんなところが楽園のはずないではないか!」

そう思うのがごくごく普通の常識人ですが、私が最初にこの地を訪れた心の底からここは楽園だと思いました。まさに「見ると聞くとは大違い」。確かに根深い民族紛争は一向に収まる気配すらありません。国境地帯ではいつも紛争が頻繁に発生しています。しかし、毎日の生活に転じてみると、印象はまったく異なるんデス。

この国に一本だけある鉄道は、毎朝通勤客でごった返すことはない。国土は四国ほどの小さな国。自宅と職場が数十キロも離れている人はほとんどいない。

時には発生するテロで命を落とす人もいる。しかし、その確立は日本で交通事故にあって死ぬ人よりも少ない。それよりも気候がよい。毎日の生活時間はゆったりしている。時には爆弾に当たって死ぬかもしれないが、日本にいたら隣のオジさんに包丁で刺されて死ぬかも? 極論だが、要は今の時代どこへ行ってもたいして変らん!ということ。ならまずは見てみないとそこが良いか悪いかもろんじられないということだ!

テルアビブ・ヤッホは地中海沿岸にあるイスラエル最大の近代都市。郊外にあるビーチには夏となるとリゾート都市としても賑わう。