KOH先生 今シーズンは、最初はそんなに悪くはなかったと思うんですよ。特にチャンピンズ・リーグの試合は、ほとんど見たんですけど、やっぱりいいですよね。私が今年見たレアルの一番良かった試合は、チャンピオンズ・リーグで、ローマとアウェイでやった試合。アウェイで3-0で勝ってしまった試合。あの試合は良かったですね。
ローマって、やられている時の試合のほうがおもしろいんですよ、勝っている時は試合内容が凄くつまんないんだけど。中田がいる時からそうです。ローマが負ける時は、とても負けっぷりがいいというか(笑)。あの試合は良かったですね、理想的な展開で。あの時はトップはラウルとグティでした。トヨタカップでも途中出場して2点めのゴールを決めたグティが2ゴールして、ラウルが1ゴールしたんですけど、グティもなんだかんだいって上手になりましたよねっていう感じと、それからとっても面白かったのが、ラウルのゴールです。 グティってすごく成長していい選手になったし、凄いシュートを飛ばすようにもなったんですが、やっぱりレアルの中ではちょっと一枚落ちるわけですよ。それでラウルって、本当に嗅覚があるっていうか、グティが持ち込んでシュートしそうだけど、なんかコントロールミスしそうだなって所、ボールがこぼれて来そうだなって所にいるんですよ。案の定、こぼれて来て、それをラウルが蹴り込んで2点めになったんですけど、私は思わず、ラウルに拍手してしまいました。グティがヘマするよって予言したみたいな(笑)。でもラウルって、そいうのがラウルじゃないですか。それが、ジダンやフィーゴと並ぶような位置まで下がらざるを得ないっていうのは、持ち味が発揮できそうもなくて、かわいそうだなと思いました。 ちょうど今、ワールドカップの再放送をスカパーでやってるんで、スペインの試合を見てたら、ラウルの凄いトラップで相手ディフェンダーを一瞬ですれ違いざま抜いちゃってゴールってのがありました。ああいうプレーができなくて、かわいそうだなと。 LADYWEB 今回のトヨタカップを見ていて、すごくラウルが気に入ってしまいました。 KOH先生 そうですか。ラウルは本当にいい選手です。とりたてて凄いシュート力があるとかというわけでもないし、足が速いわけでもないし、フェイントが、ドリブルが物凄く上手いっていうわけでもないんですけどね。ソツがないというか、ハイエナのようなヤツというか。もちろん技術がないというわけじゃなくて、派手じゃない技術、トラップをした時に一瞬で相手を抜いちゃう、トラップで抜いちゃう。 それと、相手ゴールキーパーを先に左右のどちらかに倒して、その逆にシュートするんですよね。日本でも柳沢なんかが調子がいいとやってますけど、あの何気さですよね。キーパーは逆にヤマをはって飛んでハズレたんじゃなくて、シュートする側が倒してるんですよ。ちっちゃいモーションとか、動きでね。体の動きと目の動きで。それで、キーパーが倒れたサイドと逆にシュートする。だから、ラウルが豪快にネットを揺らしたというよりは、なんか巧みにキーパーの逆を取るというか、絶妙に股間を抜いたり、よく見れば見るほど卓越したセンスを持っていると思います。 それから、フィーゴが、ちょっと峠を超えたのかなという感じですね。まあ、スペースがないから思うようにできてないというのもあると思うんですが、私にはやっぱりフィーゴは、2000年のヨーロッパ選手権の頃がピークだったかなって感じがします。もちろん、がんばってましたけどね。 LADYWEB フィーゴは、ACミランかどこかに移籍の話もありますが。 KOH先生 シェフチェンコとの交換の話ですよね。あれはどうですかね。フィーゴといえば、この間のFCバルセロナとレアルとの試合は凄かったですね。バルサからレアルに移籍したフィーゴにモノが飛び交って。なんか、タイガー・ジェット・シンの入場シーンみたいな感じで(笑)。 LADYWEB しばらくカンプ・ノウを閉鎖するという噂もありましたが。 KOH先生 そうですか。 |
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