LADYWEB ジーコ監督になったら、日本代表チームは、トルシエ監督時代とどう変わってきますか?
KOH先生 まあ間違いなく、4-4-2の4バックでしょうね。中盤は2ボランチで前め2人のスクウェア型、トップ下はなし。そして2トップ。非常にオーソドックスなブラジルの伝統的なフォーメーションになるでしょう。鹿島アントラーズもそうじゃないですか。 LADYWEB そうですね。そのシステムは、日本代表チームにはどうなんですか? KOH先生 システムが斬新であれば勝てるわけではありませんが、ちょっと古いですよね。システムや戦術は、どんどんどんどん進化していっていますから。 1994年のワールドカップで優勝した時のブラジルが、この形の4-4-2でした。当時の加茂監督も、それをマネしていたんですよ。ただ、この形だと、サイドアタックがどうなのかな。加茂監督時代の日本代表は、サイドアタックを最終ラインのサイドバックに委ねていたんですよ。右サイドバックの名良橋と左サイドバックの相馬ですよね。でも、最終ラインから相手ゴールライン近くまでオーバーラップして行ってセンタリングを上げて、それから大急ぎで最終ラインに戻って、というのは日本人には難しいですよね。ブラジルは、何てたってカフーとかロベルト・カルロス、ロベカルですから可能なんですよね。平気な顔で90分間タッチライン沿いを何度も上下運動してますよね。 もっとも、今回のワールドカップでは、ブラジルは3-5-2でしたね。でも、ピンチの時はカフーとロベカルが最終ラインまで戻るので5バックにもなる形です。先日、都並がTVの「ニュースステーション」で、3バックのほうが守備的で4バックのほうが攻撃的って一般の方にはわからないと思いますけどって、ボードで説明してました。なかなかいい説明でした。つまり、4バックの場合は最終ラインは4人いるけど、サイドバックが上がるから、最終ラインは実質3人か2人になっちゃうんですよ。で、3バックの場合は、危ない時はサイド、つまりウイングバックが戻ってきますから5バックになることができます。日本は、98年のワールドカップの時は3バックだったんですが、3バックといっても、名良橋と相馬がウイングバックだったんで、全然3バックじゃなくて5バックだったんですよ。 ジーコがこの4-4-2のフォーメーションから、どんな創造的なフォーメーションや戦術を見せてくれるのか、楽しみにしています。スタートは4-4-2でも、流れの中で違う展開があるのかどうか。
今、アーセナルでやっているのは、こういう戦術です。日本にもスケールが大きくて、攻撃力、得点力のあるボランチが必要になりますね。稲本はそういう選手になれる素材だと思っていますけど、あるいは中田英寿を少し下げるのか。そういうことをやってくれたら、なかなか楽しいですね。もともと中田英寿はボランチがいいんじゃないかという説が、もう5年くらい前からあるんですよ。 |
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