中林晃子のちょっと気になる話題の資格

第5回 シューフィッター

シューフィッターいくらデザインが素敵な靴でも、足に合わないとマメができたり靴ずれしたりで、痛い思いをしてしまうことも。こんな靴と足のトラブルを防ぎ、履き心地のよい靴選びのお手伝いをしてくれるのがシューフィッターです。靴の専門店やデパートの靴売り場にはたいていこの資格を持った人がいて、足のサイズを正しく採寸したり、個人個人で微妙に違う足の形に合った靴を選んでくれます。つまり、シューフィッターは靴合わせの技術者なのです。

この資格制度ができたのは1985年のこと。もう20年以上の歴史があり、資格取得者も現在2千数百人。そのほぼ半数が女性で、靴の専門店、デパートの靴売場の店員、靴メーカーの関係者などが取得しています。それでもこの資格を持つ人はまだまだ少なく、売り手市場といえるでしょう。

この資格は民間が認定する資格のため、これを持っていれば即収入アップにつながるとかはあまり期待できません。でも、この資格は靴の販売などに係わる人にとっては、確実にステップアップにつながるものですから、取得して決して損にはならないでしょう。

資格の種類としては初級に相当する「プライマリー・シューフィッター」、上級に相当する「バチェラー・オブ・シューフィッティング」、最上級の「マスター・オブ・シューフィッテイング」の3種類があり、上にいくほど難しくなり、取得者も少なくなっています。

シューフィッター シューフィッターの資格を取得するには、まず3年以上の実務経験が必要となります。その上で、足に関するさまざまな勉強が必要となります。足の構造や機能のほか、足の病理、生理、採寸など、さまざまな知識が求められます。また、この資格を取得するには「足と靴と健康協議会」が実施しているシューフィッターの養成講座「プライマリーコース」を受験する必要があります。この講座は靴と足に関するさまざまなことを学ぶ通信講座とスクーリングからなり、このコースを修了した人がシューフィッターの資格試験を受験する対象となります。試験は足と靴に関する問題の60%以上が正解で、かつ50人分の足型の審査に合格すれば晴れてシューフィッターとして認定されます。

受験資格は靴の販売や製造など、靴に関連する仕事に3年以上従事し、その上で足と靴と健康協議会が実施するシューフィッター養成講座「プライマリーコース」を修了した人、となります。「プライマリーコース」の費用は99750円。この試験は年間を通じて4〜6回実施しているので、仕事が忙しくなかなか合格できない人には便利ですね。

詳細
◆足と靴と健康協議会