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質問 顔や手足の、ひどい乾燥肌に悩んでいます
毎年冬が近付くと、とても憂鬱になります。乾燥肌がますますひどくなるからです。私の場合、顔はまだ保湿クリームなどでケアできるからいいのですが、特に困っているのは足のかかとです。冬になると乾燥どころかゴワゴワして、ストッキングがひっかかるほどです。お風呂に入るたびに軽石でこすっているのですが、なかなか改善されません。どうしたらいいでしょうか?(大阪府・かな子・会社員)


回答 ひじ、かかとの厚い角層の改善には、「ラッピング法」がお勧めです
角層が薄い厚いは、体質にもよりますが、冬にはかかとがささくれだって、薄いストッキングが引っかかるという女性は、決して少なくありません。最近はミュールの流行と共に、生足、ヌーディな足元が注目されているので、ますます日頃の手入れ法が問題になってきます。

ふつうの皮膚のように、角層が薄いところは、乾燥してカサカサするだけですが、手のひらや足の裏は角層が厚いため、深いひび割れ、つまりアカギレができやすくなります。この部位は、毛穴から出る皮脂がなく、汗腺から出る汗だけが表面をうるおすので、汗が出ない冬には乾燥が目立つのです。全身の中でもっとも角層が厚いのは人間のかかとで、立って歩くという刺激を受け続けているため、年を経るたびに厚くなっていきます。

かかとや腕のひじの角層が固く、厚くなっている人は、毎日の入浴時に軽石でマッサージし、常にほぐしておくことと同時に、寝ている間のラッピング法をお勧めします。これは、夜寝る前に、角層にオリーブ油やベビーオイル、またはローズヒップなどの油を擦りこみ、ポリエチレンのラップで包む……というもので、古典的ですが、最も効果があがる方法です。夜寝ている間の乾燥を防ぎ、長時間肌をオイルになじませることで、ほんとんどの人は数日間でつるつるの肌が蘇ります。

また荒れのひどい人では、たまった角層を落ちやすくする5パーセントのサリチル酸入りのワセリンや、5〜20%の尿素入りのクリームを塗るとよいでしょう。入浴で柔らかくなった角層を、やすりや軽石などでこすってまずは物理的な方法で落とし、その後に水分保持のための外用剤、オイル、保湿クリーム、軟こうなどを塗ってラップをします。早い人では2〜3日、遅い人でも1週間くらいで皮膚はきれいになってきます。

ただ、やすりや軽石を使う場合、ひび割れて痛みがあるような場合は、傷口を広げ、細菌感染を起こす可能性があるので、避けてください。無理にこすらず、まずは殺菌剤入りの軟こうを塗ってガーゼと絆創膏でテーピングします。傷が治ってから厚くなった角質をこすり落とすようにしましょう。くれぐれも無理や行き過ぎのないよう、肌を優しく扱ってあげてください。(2003.12.5)