 |
薄い茶色の少し盛り上がったようなシミが、日焼けで目立ってしまいました |
もともとシミができやすい体質で、腕や背中、首のあたりに薄い茶色で少し盛り上がったようなシミがあります。さらに、日焼けをしてしまっため、今年は特に色も濃くなって、かなり目立ちます。これは取れるのでしょうか?(千葉・サービス業・25歳)
|
 |
「老人性色素斑」ですので、紫外線対策をしっかりとおこなってください |
このシミは、「老人性色素斑」といい、紫外線による発ガンを防ぐために生じます。現在は小さくても紫外線対策をしっかりしないと、どんどん大きくなりますし、紫外線を浴び続けるとシミは盛り上がってきます。 「老人性色素斑」というと、聞こえは悪いのですが、早い人は16歳くらいからでき始め、30歳以上の日本人は大なり小なりこれを持っています。
実は、「老人性色素斑」は、美容上は問題ですが、有害な紫外線を吸収することによって生体にダメージを与えることを防いだり、活性酸素を取り込んで無毒化するという、大切な仕事もしているのです。
ただし、メラニンのサンスクリーン作用をSPF(Sun Protection Factor・サンバーンをどの程度抑えることができるかという数値)で表すと、わずか5しかありません。つまりSPF5は紫外線の作用を約5分の1にするという意味で、たった5しかないのでは、なかなか皮膚の発ガンを防ぐことはできません。ですので、夏の海などに行く場合は、サンスクリーン剤は必携です。もちろんSPF値が高いものをおすすめします。
色が濃くなってしまった老人性色素斑の治療は、シミ用のレーザーで消し、その後は徹底した紫外線対策と外用薬による美白治療がおすすめです。老人性色素斑は、なかなか外用剤には反応しないので、すでに盛り上がってしまっている場合は、炭酸ガスレーザーで平らになるように皮膚を削ります。うまくいけば、外用剤で白い皮膚を維持できます。ですが、残念ながら、削った後にシミ用のレーザーを使用しなくてはいけない場合もあります。もしこういったレーザー治療をおこなうのであれば、きちんとした施設、また各種の美白剤を完備したクリニックで治療を行うことをお勧めします。
ただし、このように手間と費用をかけてシミを消しても、紫外線対策と美白療法をちゃんとしないと、数か月から数年で必ず再発してしまうということです。それだけは気をつけてください。(2002.8.3) |

|
|
|