ダメージを受けた細胞が修復しているプロセスでは、皮膚に限らず、外界の影響をとても受けやすくなっています。特に紫外線はDNAに損傷を与えるので、細胞はそれを防ごうとメラニン色素を増産します。このため、シミが後まで残ってしまう場合が少なくありません。パーマ液かぶれの傷が治っていれば、消毒などの必要はありませんが、皮膚が完全に元の状態に回復するまでは、紫外線や物理的な刺激(押さえたりこすったりなど)に注意してください。
また、皮膚の再生をうながしたり、トラブルを未然に防ぐには、ビタミンが非常に有効です。体の内側から摂取するビタミン、つまり緑黄色野菜がたっぷりのバランスのよい食事は、ダメージを受けた細胞を早くもとに戻す助けになります。皮膚表面から与える栄養としては、ビタミンCがいいでしょう。ビタミンCが含まれ、「美白効果」をうたっている医薬部外品の多くは、「ビタミンC誘導体」を使用しています。ある程度の効果は期待できるでしょう。同時にビタミンB群の、サプリメントなどの内服も美肌に効果があります。
皮膚に受けた傷は、表面は一見治ったように見えても、深部まで完治するには1年以上かかるものです。初夏から夏にかけては、1年中でもっとも紫外線が強い季節です。毎日使用する日焼け止めは、紫外線ブロック指数を表わすSPF値は、それほど高い必要はありませんが、ひんぱんに(数時間毎に)つけかえるなどして、充分に保護するようにしてください。 |