LADYWEB講座|Beauty Clinic

みずき先生の色彩セミナー


盲目の人でも「色」を感じることができる
私たちは普段、目の前にある色を視覚によって認識し、見ることで知覚していると思っていますが、では、盲目の人にとっては「色」はまったく存在しないのでしょうか?

「奇跡の人」として知られるヘレン・ケラーは、色について、「それぞれの色の違いがわかり、濃淡があることも知っている」と言っています。もちろん、彼女が感じる色と、私たちが普段接している色は違うかもしれませんが、そのことについてヘレン・ケラー本人は「人間はみな、その歴史が始まって以来経験してきた、印象や感情を理解する一種の力が与えられている」と語っています。

つまり、有史以来の人類が体験した「色」に関する記憶が、遺伝子に組み込まれ、その記憶によって、「色」を感じることができるというのです。確かに彼女の書き残したものには色を感じさせる素晴らしい表現が多々あります。もしかしたら、目の見える人が安易に見逃しているもっと美しい色が、彼女には見えていたのかもしれませんね。(2002.9.23)