LADYWEB講座|Beauty Clinic

みずき先生の色彩セミナー


絵の色使いによく表れる、子供の気持ち
児童心理学では、対象の子供に絵を描かせるという手法がよく使われます。これは人間の心理状態が、使う色や描く形に表れるという効果を狙ったものですが、特に子供の場合、感情と色との連動が大人よりも直接的だといいます。

海外のある研究者の報告によると、保育園児をふたつの組にわけ、片方の子供たちには悲しい話を、もう片方の子供たちには楽しい話を聞かせ、褐色と黄色のクレヨンを用意し、すぐにそれぞれに絵を描かせたところ、悲しい話を聞いた子供たちの多くは褐色を、楽しい話を聞いた子供たちの多くは黄色を使ったといいます。このように子供であればあるほど、その時の気分・気持ちが直接的に色に表れるのです。

特に何の制約もなく、自由に描いた絵ほど、本人の気持ちがストレートに現れます。まだ自分の感情を上手に表すことができない子供にとって「絵」は、周囲の人間に自分の気持ちを伝える、大切なコミュニケーションツールなのです。(2002.7.23)