LADYWEB講座|Beauty Clinic

みずき先生の色彩セミナー


「おいしそう」に感じる、和菓子と器の色の調和
私たちが食べものを見て「おいしそう」と感じるのには、いくつかの条件がありますが、色も味覚に大きく影響を与えています。それはお菓子の場合も同じで、お菓子そのものの色だけでなく、器などとの調和によって、さらに食欲が刺激されます。

和菓子の場合、食欲をそそる色彩調和は、大きく分けて4パターンあります。ひとつは黄色の練り菓子に紫の器を使う反対色の関係。2つめは茶色と黄色などの親戚色の関係。3つめが濃淡をつけた同一色相。そして有彩色と無彩色を組み合わせた単色調和です。この4つの組み合わせに加えて、銘菓の場合、暗色で作ると味わいも濃くなり、明色で作ると淡白になるといいます。

甘味の分量が同じでも、黒いもののほうがより甘く感じるのです。その代表的なものがようかんで、甘味が淡白になる白ようかんは、黒い器に持ったほうが味わい深くなるそうです。私たちは、同じお菓子を食べても、器によって違う味覚を楽しんでいるのです。(2002.5.6)