LADYWEB講座|Beauty Clinic

みずき先生の色彩セミナー


食品のパッケージの色が表す、その時代の価値観
戦後、食べ物に困った時代から経済成長期の70年代までは、食品のパッケージに使われる色は赤をはじめとする暖色系がほとんどでした。それには目立つという以外に「商品がおいしそうに見える」という理由がありました。

しかし80年代は飽食の時代と呼ばれ、自然食ブームの到来もあって、食事に対する価値観がそれまでとは一変しました。それによって食品のパッケージも、「安全」「清潔」「安心」をイメージさせるナチュラルカラーが主流になりました。

そしてダイエット志向が高まった90年代になると、それまで食品業界ではタブー視されていた寒色系が使われるようになりました。寒色系は食品がおいしそうに見えない色と言われており、昔から使われていた赤が発する「食べろ」というメッセージから「食べ過ぎるな」というメッセージに変わっていったのです。このようにパッケージに使われる色にも、その時代の流行や価値観が表れているものなのです。(2002.1.21)