中国やベトナムの国旗は、仏教や儒教の中でいちばん高貴な色とされている黄色を使っていまが、仏教の黄色に対して、イスラム教は緑で表されます。
サウジアラビアの国旗は緑地に白の文字で「アラーの外に神はなし、マホメットはアラーの預言者なり」と書かれており、パキスタンも緑地に白い三日月と星を使っています。他にアラブ首長国連邦、イラク、ヨルダン、クウェートなどの国々も、イスラム教の緑、勇気の赤、平和の白で構成されています。インドはイスラムの緑とヒンズーのオレンジ、仏教の法輪を表す紺色で構成されています。
このようにアジアには宗教を表す国旗が多く、反対にヨーロッパでは自由、正義、平等、平和など理念を表す色を使ったものが多くあります。アメリカの星条旗はイギリス国旗の青、白、赤を基本に構成されています。ストライプは独立した時の州の数、星は現在の州の数で、州が増えるごとに国旗の星の数も増えてきたのです。国旗には国の特徴が表れていますが、色が持つパワーが、その国の国民性も左右しているのかもしれませんね。(2002.1.21)
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