LADYWEB講座|Beauty Clinic

みずき先生の色彩セミナー


時代とともに変化する、日本人の色の好み
人が好む色は、地域や年代などによって違いますが、同じ日本人が好む色も、時代によって変化しています。

戦前の日本人は、江戸時代から続いた「わび・さび」の色である渋味と派手さを好みました。ところが戦後、アメリカ軍が進駐してきて、原色とオフホワイトが日本にもたらされたのです。昭和29年のアンケートでは、日本人の好きな色は黒、緑、赤、青ですが、戦後の傷跡が癒えた30年代に入ると、白、水色、クリーム色、薄緑と変化します。

さらに40年代にはシャーベットトーンと呼ばれる、白や淡い色が好まれるようになりました。高度経済成長がピークに達した50年前後には白や淡い色に加えて鮮やかな色、つまり黄色やオレンジ、黄緑なども好まれるようになります。以来、オイルショックやバブル崩壊後などの不況の時期はモノトーンが流行したものの、日本人が好む色には変化がありません。気持ちが重くなる不況の時代こそ、明るい色のパワー取り入れたいものです。(2002.1.14)