LADYWEB講座|Beauty Clinic

みずき先生の色彩セミナー


色彩心理を応用した「反対色」の上手な使いかた
ある色とある色を混ぜた場合に無彩色(黒に近い灰色)になる色同士のことを、補色と言います。例えば『黄色と紫』『赤と緑』『青とオレンジ』のような関係のことで、「反対色の関係」とも言います。またある色をしばらく見ていて、突然白い壁に目を移すと残像として現れる色の関係も、反対色の関係です。

さらに無彩色であるグレーに、近くにある補色が影響することを「色陰現象」と言い、例えば赤のコートにグレーのバッグを持つと、バッグは赤の補色である青緑色に見え、ブルーのコートにグレーのバッグを持つと、バッグはブルーの補色である黄色に見えます。

手術をする医師は、白衣からブルーや薄い緑の手術着に着替えるのはご存じですか? また、手術室の壁も、最近は薄い緑色に塗っている病院が多いようです。これは、手術中ずっと血の赤を見ているので、白い壁や白い手術着を着ていると、チラチラと補色である緑色の残像が見えてしまうのを、手術着や壁で防ぐためです。いつもあまり意識されない反対色の関係は、実はさまざまなところに影響をあたえているのです。(2001.11.26)