LADYWEB講座|Beauty Clinic

みずき先生の色彩セミナー


色につけられた神秘的な名前
「色」にはさまざまな種類があり、歴史の本などを読むと、どんな色なのか想像できないような色の名前が出てきます。

例えば「憲法色〔けんぽういろ〕」。これは渋いこげ茶色を表す言葉で、江戸時代に流行した小紋の色からきています。「縁の色〔ゆかりのいろ〕」とは、万葉集の中の歌から取られたもので、紫草の色を表しています。英語の色名の中に「ミカド(Mikado)」というのがあり、日本の天皇からとった色名で、鮮明なオレンジ色です。他にも「クレオパトラ(深い青)」「白殺し〔しろころし〕(薄い青)」「サムライ(くすんだオレンジ)」など、名前を聞いてもピンとこない色名がたくさんあります。また顔色が青くなることを表した「鈍間色〔のろまいろ〕」というのもあり、昔の人は現代人よりずっと洒落ていたと感じます。

今ではどんな色かもわからない「エレファンツ・ブレス(象の息使い)」という色名もあります。ほとんどが生活や流行、慣習、歴史などから付けられており、昔から私たちの身近に「色」が溢れていたことがうかがえます。(2001.11.19)