第45週めのポイント評価
先週に引き続き、みかんさんは53.8kgを維持しています。体脂肪率は2日ばかり30台をマークしていますが、ほぼ20台になり、確実に運動の効果が上がっています。
長期間ダイエットをする人のほとんどが経験することですが、体重を落としていく場合、体重曲線は、少し下がっては横ばい、また下がっては横ばいという「階段状」の曲線を描きます。この階段の「踊り場」にあたる部分は、実は「横ばい」というより、少し上向きになった「リバウンド」状態で、ダイエット時の体重曲線は、ほとんどがこのタイプの曲線を描きます。皆さんはこの体重曲線の停滞部分、「少しだけリバウンド」を見て、「こんなに頑張っているのになぜ戻っちゃうの?」と 思うかも知れません。ですが、これはダイエットを続けている過程で、多くの人が経験することで、必ずしも食事療法の失敗ではないのです。あまりその数字にとらわれず、「必ず次にダウンする」ことを信じて、現在のダイエットを継続するようにしましょう。
みかんさんの場合、約10か月間継続してきた中で、この「少しだけリバウンド」は、たった1回しかありませんでした。長くてきつい「停滞期」はありましたが、リバウンドはほとんどなく、とても順調で代謝がスムーズに行なわれていたと思います。
さて今週のみかんさんは、「甘いものが欲しくてたまらない」「こういう変化はいったいなぜ起こるのだろうか?」と、書かれています。みかんさんが書かれている通り、ストレス性のものだと思いますが、今回の場合は、仕事や人間関係からくるストレスというより、ダイエットへの取り組み方からくるストレスではないかと思います。
つまり、みかんさんは今、ポイント式ダイエットや、エクササイズに励み、頑張っていらっしゃる……。その自分の頑張りに対する、代償行為として「甘いもの」を求めているのではないかと思います。もっと簡単に言えば、少し前に「気合いを入れ過ぎたのでは?」ということです。ダイエットは気合いを入れ過ぎたり頑張り過ぎたりすると、必ず精神的なリバウンドが来てしまいます。
ダイエットを行なう場合、もっとも重要なのは、食事療法の内容より、実はこの精神コントロールなのです。ポイント式というのは確かに「食事療法のメソッド」ですが、それ以上に「マインドコントロールのツール」でもあるのです。ダイエットは、続けてさえいれば必ず痩せることができるのです。ただ問題なのは、肥満に悩むほとんどの人に「継続する意志力」がない、ということ。だからといって、「克己心がない」「自覚がない」「頑張りが足りない」と責めていても、何も解決はしません。「頑張りが足りない」タイプの人でも、継続しやすくするような方法をとるしかないのです。
そこから生まれてきたのが、ポイント式ダイエットなのですが、もともと「現在の自分の生活をできるだけ変えずに」「あまりハードな食事制限はせずに」「運動も緩やかに」というのが、コンセプトでした。ですが、みかんさんも9か月を過ぎ、10kg近くの減量を成功させ、さらに次のレベル(美容的な意味でのスリムなボディ) を目指すとなると、やはりこれまでにはない、頑張りや制限が必要になってきます。そういう意味では、精神的なリバウンドが出ても不思議はない状況です。
さて、今週はなぜみかんさんが「甘いものを欲しくなったのか」ということについて触れましたが、来週は精神的リバウンドを回避する方法についてお話ししましょう。残念ながら、完全回避というのは不可能ですが、ダイエットを行なっている時、少しでも飢餓感を和らげ、楽に過ごす方法について、このコーナーでご紹介したいと思います。