2003年3月10日

いよいよこの連載も次回で終わる。もう本当に本当のラストスパートだというのに、私の体重は相変わらず動かない。

この連載が始まってから、「なぜ太るのか?」ということについて、精神論から性格、生活習慣などさまざまな理由を持ち出してきたけれど、こんなに切羽詰っているにもかかわらず、自暴自棄になって食べ過ぎているわけでもないのに、痩せない。

食事内容も、一年前と比べたら全然違うというのに、やはり痩せない。
気持ちは「せめて連載が終わるまでにもう1kg!」と強く思っているし、だらしがない性格まで治ったとは言いがたいが、かなり自分を律して生活していると思う。そして生活習慣も改善した。もちろんいまだに徹夜して昼夜逆の日があったりするが、アルコールの摂取量も確実に減っているし、できる限り三食きちんと食べるようにしている。

けれど、痩せないのである。

確かに多少食べ過ぎたり、アルコールを摂取しても「太らない」ということは、確実に体質が変わっているということかもしれない。少なくとも、一度痩せた分は維持しているのだから、ダイエットは成功していると言えるのかもしれない。本当に私は、痩せたと思う。数字的にも10kgも減ったし、サイズも確実にダウンした。けれど私はいまでも決して「スレンダー」ではない。

疲れやすかったり、駅の階段を昇ると息切れしたり、湯船から上がると立ちくらみしたり…ということはなくなり、健康になった。立ったままで靴下がはけるし、下着を着けていて苦しいということもない。

「なぜ痩せたいのか」と考えたときに、「健康のため」というのも理由のひとつであると思うが、その点はずいぶんクリアした。

だけど、「自分が見ても許される肉体」というのを、私は手に入れただろうか? 答えはノーである。私はやっぱり今でも間違いなく「太め」な人だ。さすがに「人前に出るのが恥ずかしい」とは思わないが、一般的な体型であるとも思えない。元がそれだけデブだったのだから仕方がないと言えばそれまでだが、ここで終わってしまうのは、あまりに悔しい。

最初の目標は20kgの減量だった。それがまだ約半分しか達成していないのに、期日がきてしまう。以前、ダイエット塾の七尾先生が「多分、今(55kgくらい)が、みかんさんにとっての健康体重なのです」というようなコメントを書いてくださっていたが、自分の適正体重が「太め」レベルだと認めるのは、とても辛い。

それでは仮にこれから痩せたとしても、ちょっと油断したら太めの適正体重に戻るということか。

ダイエットが、痩せるということだけでなく、その体型を一生維持することだと考えると、私は今の体重をしょっちゅう見ることになってしまいそうで、怖い。できれば連載終了時までにはせめて50kgを切って、七尾先生に「みかんさんの適正体重は、こっちでしたね」と言って欲しかったのだが、どうもそうはなりそうにない。

あと1週間で4kg近く痩せるとは、さすがに思えないからだ。

けれど、私はたとえ連載が終わっても、必ずスレンダーな肉体になれる日がくると信じている。今の生活を続ければ、きっといつか、そうなるはずだ。連載を続けて、結果は不本意だったとしても、そう考えられる自分になれたことは、とても大きな成果だと思っている。