ダイエッターの皆様、久し振りに登場の杜野みかんです。
ダイエット連載終了から早4か月。「今の杜野みかんは果たして体型を維持しているのか、リバウンドはしていないのか。それともさらにスレンダーな体型を手に入れているのか」と、皆その後の報告を心待ちにしてくれていると思う(気のせい?)。 ダイエット連載終了後、ロサンゼルスとラスベガスに行った私は、その3か月後、今度はロンドンに行くことになった。旅行中というのは、何かと開放的な気持ちになるもので、特に食事は、旅行の楽しみのひとつでもある。ロサンゼルスには兄が住んでおり、外食ばかりということにはならず、しかも甥っ子と遊んでばかりいたので、太るどころか体重を減らすことに成功したが、ロンドンでは外食ばかりになることは行く前からわかっていた。 ダイエット塾の七尾先生からも、「ロンドンで太ってきたりしないように」ときつく言われていたので、かなり気を引き締め、私は生まれて初めてのヨーロッパ旅行を決行した。ロンドンには仕事関係の人ふたりと共に向かい、現地に住む知人の家にお世話になることになった。着いた日は、現地に住む人の家で焼肉をやった。そこでは高級なワインを振舞われ、4人ですぐに一本を空けた。同行した人と現地の人は、連日ゴルフざんまいで、私は毎日一人でロンドンの市内を歩き回り、ひたすら観光に励んだ。 私が市内を歩き回るもうひとつの目的は、「ロンドンのダイエット事情」を探ることにあった。日本にいると、アメリカのダイエット情報は入ってくるが、ヨーロッパのダイエット事情はあまりわからない。アメリカ人には肥満の人が多く、その肥満度たるや日本人の「デブ」という概念を大きく凌駕している。その分、フィットネスクラブやサプリメント、ダイエット食品なども充実している感があり、町を歩いていてもいたるところでサプリメントを売っている。 私はロンドンに到着してすぐに、現地にいる人に「ヨーロッパの人たちは、ダイエットに対してどんなイメージを持っているのか」ということを聞いたのだが、「あまり日本人やアメリカ人みたいに、ダイエットダイエットと騒いでいる感じはない」との答えだった。それでも太っている人は存在するだろうし、「太っている」ということが、見た目だけではなく、健康にも影響するものである以上、ダイエット方法がまったくないということはあり得ないだろう。「生涯ダイエッター」を標榜する私としては、ぜひともヨーロッパのダイエット法を知りたいところである。 ゴルフをする人たちと同じ時間に起きるので、朝は早く、大体8時から9時の間には外へ出る。初日は3時からミュージカル『マンマ・ミーア』を観て、夜は皆と合流して『オペラ座の怪人』を観ることになっていたので、朝の内に夜の劇場の場所を確認し、そこを出発点にさまざまなミュージアムを観て回った。10時くらいには商店が開き始めたので、町を歩く私はどこかに「DIET」という言葉はないか、「low calorie」という表示はないかと、必死になって探した。しかし、ないんである。 薬局やコスメなどを置いている店にも、サプリメントさえ置いていない。年に2回も海外旅行をしている(今年だけだけど)私だが、実は英語がまったく話せない。一人で歩いていてわからないことがあっても、「エクスキューズミー」「プリーズ」「サンキュー」の三つと、ボディランゲージのみですべて切り抜けている。だから、「ダイエットに関することは、どこへ行けばわかりますか」などとはもちろん尋ねられないし、「サプリメントが欲しいのですが」ということも、伝えられない。これは困ったと思っている時に目に入ったのが、コスメを売っているお店の前に出ていた「Meal Deal」と書かれた看板である(※写真A)。 何でコスメを売っているところに、パンや飲み物、スナック菓子の看板が出ているのだろうかと不思議に思い、私は思い切ってその店に入ってみた。すると地下に続く階段があり、下りてすぐのところに「Slim Fast」と書かれた商品が置かれていたのだ! これぞ私が求めていたものに違いないと、早速手にすると、英語で説明されているのできちんと理解できたわけではないが、どうやら6日分の食事メニューが入っている「ダイエット食品」のようだった(※写真B)。 しかし、それにしては値段が安い。1ポンドは200円(2003年7月当時)だから、1.99ポンドといえば約400円くらいだ。日本の場合、痩せるお茶やダイエット用の食品やサプリメントはとても高い。時々安いものもあるが、それでも6食分が400円などということはあり得ない。ロンドンは、世界でも1、2を争うほど物価が高い町である。私が行った時期はバーゲン期間だったにも関わらず、私はその値段の高さにかなり驚かされた。 にも関わらず、この安さはどうだろう。やっと見つけたと思った「ダイエット関連」の商品だったが、その店には他にダイエットに関するものは置いてないようで、薬類やティッシュ、シャンプーなどもあるのだが、サプリメントはない。同じフロアにはデリカショップもあり、全粒粉のサンドイッチやフルーツ100%のジュースなどが置いてある。1階はコスメの店だが、いったい「何屋」なのかさっぱりわからない陳列商品を眺め、私はその店を後にした。 |
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