LADYWEB 千葉あたりでは、サッカーが盛んだから、中学生でも、もう学校はまったく期待していないという子供もいるみたいですよ。
KOH先生 なるほどね。ただ、学校でサッカーするのがいけないといっているわけじゃないですよ。もっと志を持って、もっとサッカーにチャレンジしてみたいという子はね、クラブに行かせてあげるという環境があってもいいんじゃないかということです。 LADYWEB 千葉自体がそういう意識があるようです。たまたま取材したところではそうだったんですが。 KOH先生 全国的には、「なんでクラブなんか行くんだよ、部活でやれよ」って絶対いわれてるんですよね。そこに、学校体育とクラブとの問題があって、中学校の部活の先生からすると、クラブに行かないで部活やれ、っていうらしいですね。それはわかるんですけど、子供も困るわけです。学校の友達は部活ですよね。で、そっち行ったほうがいいかなとか、揺れ動くわけです。でも、いいサッカーとか、いい指導者に恵まれるのはクラブですよね。だから、クラブへ行ったほうがいいわけです。学校の先生も、どっちも行けばいいじゃん、っていう指導をぜひしてほしいなと思いますね。 それに、やっぱり部活でやると、上手な子は、お山の大将になっちゃうわけですよ。クラブで一貫指導だったら、例えば、中学2年生でも、上手な子は、高校年代のチームに入れてもいいわけでしょ、練習だけでも。そうすれば、もっと高いレベルがあるんだなって、体力だけの問題じゃなくて、もっと上があるんだなって、そうして、どんどん伸びていくわけじゃないですか。 中学校の部活でやってもいいけど、クラブも行かせてあげる。そうしないと、子供がかわいそうです。そういう面で、みんなの意識を、父母も、地域も、子供も、もちろん学校の先生も、変えていこうという、ひとつの試みなんですね。それが成功するか、成功しないかという観点ではなくて、サッカーに限らず、これからの青少年の育てかたという観点で、非常に大事なことだと思います。高校にしても、中学にしても、サッカー部があるんだから学校でやってほしいというのではなくて、学校でサッカーすることがいけないということでもなくて、学校の部活もあってもいいし、クラブがあってもいいじゃん、両方やらせてあげようじゃん、っていうようなことになっていってほしいな、国全体として。 蛇足ですけど、こうした学校体育と社会体育の問題って、お子さんがサッカーやっておられるお父さん、お母さんも、初めはやっぱり意味わからなかったようですけどね。サッカーの世界では日本でも1980年代くらいから議論にはなっていたんですが、日本全体としては、これまで指摘されたことも聞いたこともない話だから。 「なんで学校でやっちゃダメなんですか」「クラブでやらなきゃいけないって、KOH先生がいうのはどういうことですか」って聞いてこられるんですよ。それは簡単には理解できないことだったと思います。でも最近わかってこられたみたいです、やっぱり。 LADYWEB そうした意識が芽生えれば、これからは高校生年代だけでなく、ますます若い世代が楽しみになりますね。ありがとうございました。 |
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