ワールドカップ日本代表メンバー発表のウラガワ

ワールドカップ日本代表メンバー23人の発表が5月15日に行われ、やはりルマンの松井は選ばれず、久保が外れて巻が選ばれました。

久保が選ばれないのは、これはもう仕方ないでしょう。一向にコンディションが上がって来ないのだから。それよりも、ここまで久保を引っ張ったことのほうが不思議。

巻については、現在のパフォーマンスからして私は選ばれて然るべきと思っていましたが、

あくまで久保が使えないので「高さ」のあるタイプの替わりに巻を選んだ…

というだけに過ぎないのでは。メディアやネットでは、巻の逆転選出の「ドラマ」を囃し立てていますが、ジーコの中では、おそらくそんなところです。

巻自身も、A代表ではまだ3ゴールしかあげておらず、そのうち2つはラッキーなゴール。まだまだ計算ができるフォワードではありません。

その点では、佐藤寿人のほうがまだ計算ができると思うのですが、タイプ的に柳沢や大黒や玉田とかぶると見られるので損でしたね。

損といえば、松井でしょう。

当初どおりフォワードが4人であれば、松井も選ばれたと思うんですよ。でも、久保もNGで、フォワードに不安があったから高原を含めて5人を枠に使った…それではじき出された感じです。ジーコの中では、超・攻撃的に行く場合は玉田を2トップ下で使うようなイメージがあるような部分も見て取れ、あくまでセレクションの優先順位として松井がはじかれちゃったんでしょうね。

ワールドカップ代表というのは、今いちばん優れている23人ということではないですからね。現在のチーム構成上、優先順位の高い23人ということですから。

ま、とにかく23人を選んだということで、あとは6月12日の初戦(オーストラリア戦)に向かって突き進むだけです。

マスコミは、金メダルだの優勝だの、今度はサッカーの番だの、と囃し立てますが、フットボールはそんな甘いもんじゃありません。我々日本人は何でも上位に勝ち進まないと盛り上がらないのがイタイ国民性ですが、もっとスポーツの戦いをよく見つめられるように、スポーツ文化を成熟させていきたいものです。

ぶっちゃけ、日本のグループリーグ突破は相当難しいです。

とにかく、シャレの効かない国々と同じグループに入ってしまいました。

ブラジルはともかく、現在の日本代表がオーストラリアやクロアチアに簡単に負けるとも思いませんが、ワールドカップ本番という舞台で勝ち切るのは至難のワザです。グループリーグ突破には、オーストラリアとの初戦、クロアチアとの第2戦を、最低でも1勝1引き分けでクリアすることが必要です。

この連載を読んでいただいている方々には、そうしたことを承知の上で「念」を送りましょう、ドイツへ向かって。

今大会でグループリーグを突破すれば、それは日本のフットボール史上、歴史的快挙になるでしょう。

仮にグループリーグを突破して決勝トーナメントで早々に敗退したとしても、前回大会とは月とスッポンくらいの意味が違います。それくらい、日本代表チームにとって大きな試金石であるのが、今回のワールドカップです。

ヨーロッパ・チャンピオンズリーグは、バルセロナが優勝しました。
LADYWEBにとっては喜ばしいことですよね!(意味不明??)

アーセナルとのファイナルでは、前半にアーセナルのゴールキーパーのレーマン(ドイツ代表)がバルセロナのエトーを倒してレッドカードで一発退場になってしまったシーンが物議を醸し出しています。

でも、あれはミスジャッジではありません。まったく正しいジャッジです。

レーマンがエトーを倒した後、バルセロナのジュリがゴールマウスにボールを蹴り込んだので、ジュリのゴールを認めてレーマンにはイエローカードでよかったのではないか、という意見です。確かに、その選択肢もあったでしょう。レーマンがエトーを倒したのはファウルですが、アドバンテージをみてジュリのゴールを認める、ということです。

でも、それは一瞬のレフェリーの「判断」です。「ピッチ上の演出家」(演出っていってもヘンな意味じゃないですよ)とも言われるレフェリーの「選択」です。

ミスジャッジや作為的なものでない以上、そこに異論を挟むことはできません。

試合序盤から11人 対 10人になってしまったことを残念に思う気持ちはわかりますけどね。

日本のメディアでは、レフェリーがミスを認めた…なんて記事が掲載されていましたが、だからミスなんかじゃないってば。相変わらず日本のメディアはチープです。ワールドカップ日本代表の扱い方もね。ま、ワールドカップのことを「オリンピックを凌ぐ世界最大のスポーツイベント」と理解して書けるようになったことだけでも進歩なのかも。(2006/5/21)