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3月18日のJリーグは、J1/J2とも、21日の祭日に試合を入れている関係から、J1全9試合、J2全6試合が一気に開催されました。これがまた寒〜い雨降りだったもんだから、実に低調な観客数。J1は1試合平均で1万4000人を割り込むという有り様…と書くと、もしかしたらサッカーの足を引っ張る伝統を密かに継承している、スポーツ新聞のノリになってしまいそうですが、実際Jリーグの観客数はどうなの? というあたりについて触れてみましょう。 J1は、昨シーズン2チーム増えて18チームに。一昨年シーズンの1試合平均が1万8965人だったのだが、昨シーズンはこれに僅かに及ばず1万8765人(ちなみに歴代最高は1994年(Jリーグ2年目)の1万9598人)。 チーム数が増えれば普通平均は落ち込むのに遜色ない数字で、これは立派だと私は思いますね。 J2をとってみても、昨シーズンは1試合平均7482人で、これは2003年の7895人に次ぐ歴代2位の数字。2003年のJ2と言えば、新潟スタジアムに4万人も集めてくれるアルビレックス新潟がJ2にいらっしゃったシーズンであり、そのアルビがJ1へ行ってしまった(つまりめでたく昇格した)後にもかかわらず、この数字はかなりイイんじゃないですかね。 Jリーグの観客が減ったりした時には(嬉しそうに?)騒ぐスポーツ新聞も、こういう良いハナシはあまり取り上げてくれないから、一般の方々はご存知ないでしょうね。 よく比較されるプロ野球については、ようやく昨シーズンから「実数に近い」観客数を発表するようになったそうですが(「実数に近い」って何ですか? 要は「実数じゃない」ということですよね)、それまではとっても素敵な「水増し数字」であったことは周知の事実。 何しろ、スタジアムのキャパ(収容人員)よりも多い数字を発表し続けてきたのですから恐れ入ります(そういうことをすると、消防署から叱られるんですよ。叱られないということは、ウソの数字だったということですよね)。 でもって、3割くらいは従来よりも減るんじゃないか…との予測(予定?)どおり、それくらいの減少とあいなりました。 とは言え、プロ野球の場合は相変わらずチームによって発表の仕方(カウントの仕方)が実にマチマチで、まったく信用できません。要は、Jリーグのようにモギリをきちんと数えてくれれば比較のしようもあると言うものです。 それはさておき… 私はちょうど1年前、川崎フロンターレが浦和レッズをホーム開幕戦に迎えた試合を観戦に行きました。まあ、相手がレッズということでスタンドは随分「真っ赤」に染まっていた部分もあったのですが、それに負けず劣らず、ライトブルーでもビッシリ埋め尽くされていました。 かなり御年配のおじさん、おばさんも結構多く、子ども連れのお母さんも目に付きました。耳に入ってくるそうした方々の会話から察するに、おそらく数年前はサッカーなんかあんまり御興味のなかった方々のようにお見受けした次第。 熱狂的に選手たちを後押しするサポーターばかりでなく、サポーターというほどではないがそれでも随分「おらがチーム」のことを相当知っている…そうした方々が今やこんな風にチームのマフラーを首に巻いたり、レプリカ・ユニフォームを身にまとったりしてスタジアムを埋め尽くしている…。そんな光景に、私は目頭が熱くなりました。 1993年に誕生して十数年。Jリーグの社会への浸透・拡大は決して急でも華やかでもないかもしれないが、「地域」へジワリジワリと、本当に着実に継続的に浸透していっています。 ともあれ、J1の観客動員力は安定してきたあるとは言え、まだまだです。早く1試合平均2万人台に乗せて欲しいと思います。ワールドカップのようなナショナルチームの試合や、海外リーグのスーパーな試合がある中で、なかなか困難も多いでしょうが、Jリーグだって面白いわけですから、選手たちにはもっともっと面白い試合を見せていってくれるとともに、フロントももっともっと頑張っていただきたいものです。 …というわけで、今回はJリーグの観客動員力について述べてみました。(2006/3/19) |