あわや「サンドニの悲劇」になりかけた? アウェイのアメリカ戦

どうもどうも、たいへんなご無沙汰です。
私の予言どおり、アウェイのバーレーン戦に勝って、その後の北朝鮮戦にも勝ってワールドカップ出場権を獲得して早7か月。いよいよワールドカップ・イヤーの日本代表の初戦が行われました。2月11日(日本時間)のアメリカ・サンフランシスコに乗り込んでのアメリカ戦。昼間の試合(日本時間で午後1時キックオフ)だったのと、テレビ東京系列でのオンエアだったので、見た人どれくらいいるかな?

久保の復活、久保を1トップにして小野と小笠原をトップ下に置いた3-6-1のフォーメーションがどうなるのかと思っていたら、前半はトンデモナイ展開になりましたね。キックオフ直後の10分弱くらいは、おっ、て感じでよかったんだけどね。

これじゃあまるで「サンドニの悲劇」じゃねぇか〜

「サンドニの悲劇」とはこういうこと。
2000年に圧倒的な試合内容でアジア・カップで優勝した日本代表は、勇躍フランスはパリに乗り込んでフルメンバーのフランス代表(当時の世界チャンピオン)と対戦。雨でぬかるんだピッチにも祟られて惨敗を喫した…という伝説の一戦です。

それ以来の何も考える必要のない酷い試合。

まあ、いいんじゃない?

元々、体力とスピードと組織的なプレスのアメリカ代表は厄介な相手。それに加えて、野球場での試合。付け焼刃に張り替えた根付いていない芝生で、相当やりにくかったでしょう。実際、踏ん張れない、思い切って蹴れない感じがアリアリ。

さらに、日本の選手たちにとってはオフ明けの今年初の公式戦。何しろ、クラブでもまったく公式戦を行っていない状態なのだから、試合勘も相当ボケている状態。そのような状態では、荷の重い相手。

ジーコもさすがに前半の出来には頭に来ている様で、後半立ち上がりから(親善試合なので6名交替可だった)、彼らしからぬ積極的な選手交代。

わかったこと。
久保はやっぱり期待しないほうがよいこと。もし間に合ったらラッキーと思っているほうがよい。
1トップ・2シャドーの場合はセントラルミッドフィルダーのボールキープと押し上げ・展開が不可欠なのに、遠藤と福西ではムリということ。
ワールドクラスの試合では、セントラルミッドフィルダーへのプレッシャーが非常に厳しく、それに相対するには小野クラスの技術がなければムリムリということ。
結論として、イキのいい選手をこの2か月間の代表マッチでは積極的に使いましょう。 巻、佐藤寿人、長谷部、阿部勇樹…ぜひ次のテストマッチ(18日・フィンランド戦)ではスタメンで使っていただきたい!

あと、この試合でもって3-6-1(3-4-2-1)はダメ出しするわけではないけど、あのね、

根本的に1トップ下の2枚というのは、日本のメディアが「ダブル司令塔」なんてお洒落言ってるようなもんじゃなくて、「シャドーストライカー」をやんないといけないわけ。

そこが小野と小笠原じゃ、元々ムリ(ムチャ?)というものではないかい? スピードある飛び出しタイプを起用するのが当たり前でしょうが。ここに佐藤寿人とかを起用しちゃったんだったら、ジーコも少し見直したけどね。

もう1つ。

ワールドカップでは3バックはムリかもね。

やっぱりアジア仕様でしょう。

どこもフルスロットル(昨年6月のコンフェデレーションズカップ程度じゃない)のワールドカップ本大会では、どうしても押し込まれるから左右ウイングバックも引きこもさせられて5バックになっちゃう。それで日本の生命線である中盤が薄くなって、起点ができない、ボールを落ち着かせられない、という悪循環になりかねないから。

やはり4バックで行くしかないのでは? そうすると、もはや対日本戦術では万国共通デフォルトとなった右サイド(日本の左サイド)からの攻撃に対してどーするのよ? ということです。

そう、日本の左サイドはどっから見ても穴なのです! 誰とは言わないが。

ねえジーコ、他の選手にしない? 駒野でも村井でもいいよ。三浦淳宏はちょっとムリだったけどね。>去年3月のイラン戦

でないと、本大会で3連敗しちゃうよ。(2006/2/14)