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このところJリーグと並行して、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)やJリーグのカップ戦(ナビスコカップ)の決勝トーナメントがホーム&アウェイで行われてきました。 ホーム&アウェイのノックアウトステージは、ヨーロッパ・チャンピオンズリーグなどで毎度スリルを味あわせてもらっていますが、 私たちの身近なところ(身近なチームやアジアでの日本のクラブチームの戦い)でも、ホーム&アウェイでのスリリングな展開を味わうことができることを、今年はあらためて感じさせられた次第です。 ホーム&アウェイでは、アウェイでは引き分けに持ち込んでホームではキッチリ勝つ…というのが、まぁごくごく普通の発想ではあるでしょうが、 これがノックアウトステージとなると一概にはそうとも言えない、 ということを痛切に感じさせられましたね。何しろ、2戦合計で同点の場合は「アウェイゴールが2倍」に換算されますからね、これが色々と作用してくるわけです。 ACLでの浦和レッズと川崎フロンターレの例で、いくつか見てみましょうか。 まず浦和レッズ。ACLのクオーターファイナル(準々決勝)で、初戦がホームでした。2点をリードしたのはいいけど、終了間際に1点を返されてホームで2−1。ホームで勝ったけれどもアウェイゴールを1点与えてしまいました。 そうすると実質2−2ですよね。 第2戦のアウェイでもし0−1で負けると、トーナメント敗退になってしまうという結構危うい初戦の結果というわけです。ホームで勝つならば相手にゴールを与えないで、しかも2−0以上で勝ちたいのが理想です。 ま、レッズは第2戦のアウェイで先手先手にゴールを重ねていけたので、結果的には事なきを得ました。 次にACLのクオーターファイナルの川崎フロンターレ。初戦はアウェイで0−0のドロー。 これは御の字(おんのじ)の結果と思ったけども、よくよく考えたら第2戦のホームでもし先制点を奪われると、アウェイゴール2倍換算ですから2点取らないと敗退になってしまう…実は非常に微妙な結果だったわけです。 案の定、フロンターレは先にゴールを与えないことに神経を使いながらの戦いを強いられ、延長でもスコアレス(0−0)の末、PK戦でトーナメントから消えていきました。仮にアウェイでドローに持ち込んだとしても、やはりゴールを奪ってのドローであることが望ましいことを痛感したわけです。 もう1つ浦和レッズ。 ACLのセミファイナル(準決勝)で、初戦のアウェイを2−2のドローで切り抜けました。 アウェイゴールを考えると実質4−2 であり、これはほぼ安全かなと思って迎えたホームの第2戦。さらに具合よく先制点も奪って安心していたら、思わぬ逆襲にあってナンと1−2と逆転されてしまったわけです。 その後なんとか2−2に追いつきPK戦でファイナル進出を決めたものの、 危ない危ない…合計4−4、 アウェイゴールもまったく同じという状況では、今度は一転してレッズのほうが先にゴールを与えないように慎重に試合を運ばなくてはならなかったわけ。PK戦はこれはまったく運なので(選手個々の技量によるところもありはしますが)、本当はPK戦に持ち込まれないで決めたいんですどね。 要は、トーナメントのノックアウトステージでのホーム&アウェイは、先にホームで戦おうがアウェイで戦おうが、先にホームで勝とうがアウェイで引き分けようが、第2戦が絶対的に有利ということはあり得ん…ということになりそうです。 ACLは浦和レッズがファイナルへ進出し、川崎フロンターレを蹴落としたイランのセパハンと戦います。緒戦はアウェイ。私、レッズサポの知り合いの人たちに「日本サッカーの威信がかかってんだから頼むよ…」と激励? 脅し? してきてるんだけど、 レッズには(レッズの試合内容ははっきり言ってヒドイけどね)何としてもACLで優勝してクラブワールドカップへ出場して欲しいと願っています。 ちなみに、私が電話したレッズサポの方々からは異口同音に「私に言われても…」という気合の入らないお言葉ではありましたが(笑)。 セパハンのホームでの初戦は11月7日、レッズのホームでの第2戦は11月14日。さてさて、どうなりますやら。 ところで、川崎フロンターレに続いて浦和レッズもが、ミッドウイーク(水曜日)にイラン(しかもテヘランではなくてもっと遠いところ)へ行って試合をし、すぐさま帰国して日曜日にJリーグの試合を行い、そしてまた次の水曜日にホームでのACL第2戦をこなさなくてはならなくなりました。 チャーター機がどうのこうのとか、間に挟まれたJリーグの試合のメンバーがどうだこうだ(メンバーを落としたんじゃないか云々)とか、つまらんことを言いすぎだよね。 >Jリーグのお偉いさん ヨーロッパ大陸をひょいと遠征して行って帰って来るのとはワケが違うんだよ、アジアは。選手を壊す気かよ…と本気で憤りますね。 カッチリと運営されているJリーグであることは立派なことだけれども、 やはりJリーグの試合を動かしてあげるべきではないかね。 川崎フロンターレと戦った時のセパハンは、ホームの初戦とアウェイの第2戦の間に挟まれた国内リーグの試合を延期してもらっていたぞ。 (2007/11/6) |