なかなか見せてくれるじゃないか、U-20日本代表

カナダで開催されているU-20ワールドカップで、日本チームはグループリーグを2連勝で決勝トーナメント進出を決めました。

今朝もライブでTV観戦しましたよ、午前中ほとんどつぶれてしまったけどね(地上波では夜中に録画放送)。

グループリーグ2戦めのコスタリカ戦は、予想どおり非常にタフな戦いになったけれども、見事な“崩し”からの鮮やかなゴールで1-0の勝利。

こういう試合をきっちりモノにできるのはイイね。

危なっかしい守備も結構あったけど…あの辺は、選手によってJリーグのトップチームでレギュラークラスになっているかどうかの微妙な違いが出るね

初戦のスコットランド戦は、これは日本代表チームの世界の舞台での戦い方のお手本となるような試合ぶりだったと言うと、大袈裟だろうか。

各選手の技巧的なテクニック、イマジネーション溢れる組織的な連動性…日本選手はテクニックはあるわけで、ただそれが国際試合でプレッシャーをかけられるとブレてしまうわけで、そこをどう生かしていくのか、そしてこれに組織的な“崩し”がマッチしてくると、いや〜本当に見てて楽しいね。これができれば、非常に素晴らしい戦いができますよ、世界の舞台で。。。

そういうイメージングができる好材料の試合だったので、是非また機会があったら皆さんにこの一戦のビデオなり再放送を見ていただきたいものです(フォワードが決定的なチャンスを決めきれないところも、日本らしいです)

地球規模で展開されるフットボールは、自分たちの個性なり特性を表現することでもあるわけです。他の国のプレーをマネしてもダメで、それができてこそ国民にとっても魅力的なチームになり、世界の舞台でも戦っていけるのです。オシムがA代表(フル代表)監督に就任した時に口にした「日本らしいサッカー」というのは、そういう提言でしょう。

それと、どうも日本では「日本選手はフィジカルで劣るから組織で対応するしかない」とかよく言われるけど、確かにフィジカルということでは大まかにはそうかもしれないけれど、日本選手にもフィジカルで優れているところもあるし、

そもそも「フィジカルで劣るから」ではなくて、組織性がなければフットボールにならんのですよ。

そうでしょう? そこが何か忘れられているというか、勘違いされてるよね、いまだに。

また、ジーコが監督の時に、その前任のトルシエが「規律で選手を縛った」のに対して、「選手に自由を与えた」けれども「選手たちがそれを消化できなかった」「日本選手にはまだ早かった」などと書きたてたメディアやサッカーライターも多かったけれども(第一それって、選手たちにものすごく失礼だよ、そう思わない?)、組織(チーム)としてのコンセプトなり軸がない中では「自由」も何もあったもんじゃない。そういうものがないのは「放任」でしかない。

「自由」というのはイマジネーション溢れる組織性であったり、選手たちの臨機応変の対応であったりするわけで、それが発揮できるためにはまず「考えられるチカラとかセンス」が不可欠でしょう。

そのためには、チームとしての方針を示してあげないと、どう考えるのか迷ってしまうし、選手間でもズレが生じません?

ま、とにかく、U-20のスコットランド戦、“日本らしいフットボール”というものとは何ぞや、というヒントが垣間見られますよ。

そんなわけでU-20に少々ワクワクしているところです。

ま、柏木が難しいことをしようとし過ぎたり、色気のあることをやろうとし過ぎたり、一発の決定的なラストパスを狙い過ぎたりするのが気になるが、それでもファンタジスタ系には通常見られない運動量は素晴らしい。

梅崎はさすがにフランスで揉まれてきただけあって、強さと逞しさを見せてくれている…もうちょっと身長があればね、惜しい。田中亜土夢は昨年秋のアジアユースから比べるとかなり上手くなったね。フォワードの2トップのひとり、河原は私は結構気に入っているんだけどね、アジアユースの時から。ボールを受ける動きと、それと相手とのコンタクトプレーの時に体の入れ方が上手い。だからファウルをよく貰える。その辺はもうひとりのフォワード、森嶋よりも上だと思うね。チームとしては森嶋のほうを軸に考えているみたいだけどね。

おっと、気になったのは、日本人監督ってどうしていつも、勝ってる試合の終盤の選手交替が“判で押した”ようにやっちゃうのかね。

「おまじない」とか「ゲンかつぎ」みたいなものが、きっとどっかにあるよね(笑)。コスタリカ戦については少なくとも、適当とは思えない(判で押したような)選手交替があって疑問を感じたゾ。

さて、次のグループリーグ最終戦はナイジェリアと対戦します。これまた、どんな試合になるか楽しみだね。ボコられる可能性もあるだろうけどね。ま、決勝トーナメント進出は幸い決定しているのだから、ターンオーバー(連戦の選手を休ませて、それまで出場機会が少なかった選手の起用)をやって、よい準備をして決勝トーナメントに臨んで欲しいものです。

そういや、普通にターンオーバーするところ、全然そういうことしなかった(素人)代表監督もいたね。いたるところで“過去”を思い出してしまうね。
(2007/7/5)