おいおい、大丈夫かい? U-22日本代表

2月21日は、オリンピック予選スタートを目前に控えたU-22が、U-22アメリカ代表とのテストマッチ。

結構楽しみにしてたんだな、この試合。いや、U-22日本代表ではなく相手がアメリカだから。ただまあ、U-22アメリカ代表も新顔メンバーのお試しという感じだったけど。この試合のU-22日本代表、平山、カレン、李の3トップ気味のシステムだったけど、そういう発想自体はイイと思うんだよ。ただ、始めのほうだけだったね、面白かったのは。段々ジリ貧。

後半になったりすると、今度はアメリカに大きく展開されて結構振り回されたり。これは明らかにハーフタイムのアメリカベンチの指示だね。ボールホルダーに対して複数で囲みに来るからね、日本チームが。それをかいくぐろうというワケでしょ。もっとも、日本選手たち、囲むだけでプレスになっていないような気がするが…昨年12月のアジア大会の時よりは少しプレッシングの意識が高まったかな、という程度で、ボールを奪うまでにはまだまだだよね。中盤のプレスが効いてた日本チームが懐かしい。4年前までは伝統的にそうだった。

あと、3トップはイイけど、平山、カレン、李という、ある意味似たタイプを並べるかね…そのうちの1人と、水野と家長の3トップにしたらどうなの? 3トップにするなら。実際、そういう3人(平山、カレン、李)が前にいるので、中盤右サイドの水野と左サイドの本田圭佑が窮屈そうだったぞ。

それから、3トップにしようが何にしようが、トップ下を置かないフォーメーションで臨んだ時、

相変わらず日本のチームは「トップ下のスペース」を“みんなが”“上手く使う”のがヘタだよね。

世界的にはトップ下を置かないで、そのスペースを上手く攻撃に使うのが流行というか、1つのタクティクスなんだけど(あるいは、もしトップ下を置く場合はその選手にストライカーの役割、つまりセカンドトップというか、セカンドストライカーの役割を要求するわけだが)、日本はどうもね…だから、凄い創造性や個人技を持っているとか、凄いスピードあるドリブリング能力があるとか、得点能力が非常に高いとか等といった、とっても相手に脅威を与えるタイプの選手でなくても(特に日本人監督は)トップ下に「選手を配置したがる」傾向がありはしないかね。

U-22も、いい選手が揃ってる。本当にそう思う。

いちばん心配なのは監督の能力だ。反町監督はアルビレックス新潟をJ1へ昇格させ、2シーズンJ2へ降格させなかった実績を持つ(日本のメディアは「J1へ昇格させた」とは賞賛なり紹介したりするが、J1をキープしたことには触れない。どっちが難しいことだと思う?)。

だが、アルビレックスというチームを率いていたことの特性として、日本代表ほどの豊富なコマを使いこなしたことは過去になかっただろう。そこがいちばんの心配なのだ。このことは過去、数多くの日本人監督が陥っているところ…あの人も、この人も、あっちの人もその人も。これほど豊富なコマを使いこなしたり、豊富なコマからチームづくりをしたことがないために、チームを「いじり」過ぎてしまう…自分の理想や机上のイメージをピッチ上でコロコロ変えながらいじり回し続ける…それがいちばん心配。

来週からオリンピック予選が始まる。ヤバいんじゃない?(2007/2/24)