夏バテ解消の元気レシピ

暑くて寝苦しい毎日が続きます。「寝不足」や「体のだるさ」など、夏バテ気味の人も多いのではないでしょうか? 食欲も減退しがちなこの季節ですが、夏バテ解消には、逆にしっかり栄養のあるものを食べることが大切。そこで今回は、栄養士の高吉潤子さんに、元気になるレシピを教えていただきました。

不眠症には、カルシウムとトリプトファンが効果的。カルシウムは精神を安定させることでおなじみです。トリプトファンは、タンパク質を構成する必須アミノ酸の一種で、チーズや牛乳、卵、大豆製品に多く含まれます。このトリプトファンがなぜ不眠に効果的なのかというと、ビタミンB6やマグネシウムとともに、セロトニンという鎮痛・催眠・精神安定作用がある神経伝達物質をつくるのに不可欠だからなんです。また、やはり神経伝達物質のドーパミンやノルアドレナリンの合成にも働き、精神安定を促すので、トリプトファンが多く含まれる食品は、気分が落ち込んだときにもおすすめです。

それから、体のだるさを訴える人は、暑いからとアイスクリームや冷たいジュースばかり飲んだりしていませんか? 糖分をとりすぎると、ビタミンB1が不足します。ビタミンB1は、糖質が分解してエネルギーになるときに欠かせないもので、不足してしまうと糖質の代謝が悪くなり、乳酸などの疲労物質が、体内に蓄積されてしまいます。ビタミンB1は豚肉や大豆製品、魚などに豊富です。もっと手軽に取るのだったら、今話題の玄米がおすすめ。ミネラルや食物繊維も豊富で、ダイエットにも効果的なのはうれしい限りです。また、にんにくや長ネギ、玉ねぎ、ニラなどに含まれるアリシンは、ビタミンB1の吸収を促進して、疲労回復を早めます。また血行をよくしたり、ウイルスなどに対する抗菌作用もあるので、この季節、クーラーなどによる冷えにも一石二鳥なんです。

それでは、それぞれに効果的なレシピをご紹介しましょう。

不眠に効果的!
【わかさぎのチーズフライ】
材料:わかさぎ200g、小麦粉1/3カップ、パルメザンチーズ大さじ2、溶き卵1個分、塩こしょう少々、パン粉適量、(つけあわせ)レタス、トマト、千切りキャベツ、レモン

1・わかさぎに塩、こしょうを振り、水気を拭いておく。
2・小麦粉にパルメザンチーズを混ぜて、わかさぎにまぶし、溶き卵、パン粉をつけ、170度の揚げ油でカラリと揚げる。
3・レタスやトマト、千切りキャベツなどを添え、レモン汁を絞って食べる。

【ヨーグルトバナナアイス】
材料:(1リットルの牛乳パック1本分・約10人分)プレーンヨーグルト500cc、はちみつ大さじ3.5、バナナ4本

1・ヨーグルトにはちみつを加えてよく混ぜる。
2・牛乳パックの側面1辺を切り取り、1のヨーグルトを1/3量流す。バナナを4本丸ごと寝かす。その上から残りのヨーグルトを流し入れ、冷凍庫で凍らせる。
3・凍ったらパックごと切り分ける。残りはラップして冷凍庫へ。

夏バテに効果的!
【豚キムチ】
材料:豚バラ肉40g、酒小さじ1、キムチ50g、コチジャン小さじ1、しょうゆ少々、みりん小さじ1、長ネギ1/2本、ゴマ油大さじ1

1・ねぎは小口切り、豚肉は3cmの大きさに切る。
2・ゴマ油を熱し、肉を炒める。色が変わったら、酒を入れる。
3・キムチと調味料を加えて、水気がなくなるまで炒める。
4・ネギを加えてさっと炒めたらできあがり。

【全粒粉パンのオープンサンド】
材料:全粒粉のパン1枚、ニンニクひとかけら、バター少々、モッツアレラチーズ50g、アンチョビ2枚、スモークサーモン2切れ、湯でブロッコリー1房、ブラックオリーブ2個、塩こしょう少々

1・全粒粉のパンに、ニンニクをこすりつけて香りを移す。バターを塗って、アンチョビ、モッツアレラチーズを乗せ、チーズが溶けるぐらいにオーブントースターで焼く。
2・焼けたパンにスモークサーモン、オリーブ、ブロッコリーを彩りよくのせ、好みで塩こしょうを振る。