●カルシウム不足で起こる諸症状
食物から摂取するカルシウムの量が、体が必要としている量より少ないと、その不足を補うために、カルシウムの大部分を構成する骨や歯からではなく、まず血液など軟組織に含まれるカルシウムから補給されます。ところが、血液中のカルシウムの量は常に一定に保っていなければなりません。少しでも不足すると筋肉や神経の働きに異常を起こしてしまうかもしれないのです。また、カルシウムは手や脚を動かすなど、筋肉の収縮をスム−ズに行うために重要な働きをしていますが、これが不足すると、体の動きは散漫になり、歩いたり走ったりするとすぐ疲れてしまいます。血液中に含まれているカルシウムは、流れ出た血液を凝固させる働きや体外から進入した細菌を攻撃する働きなどにも関わっており、さらに、ホルモンの分泌を促進させる働きももっています。カルシウムが不足すると、生理が止まったり、集中力がなくなったり、イライラしたり、無気力になったりするのはそのためです。ダイエッタ−が食べたい物をじっとがまんしてきたが、イライラがつのって、ついに挫折してしまう話しはよく聞きます。食べたいけれど食べられない欲求不満からくるイライラだけでなく、カルシウム不足が体の組織に悪影響を与え、耐えきれないほどのストレスをためてしまった結果なのです。ストレスから体調を崩したり、反動で食べすぎ、その結果肥満になってしまってもなんの不思議はない状況といえるでしょう。ダイエットには、いかにカルシウムが大切か理解していただけたでしょうか。